鍼灸治療のあれこれ

鍼灸治療とは

院長の最賀です。
このページでは、鍼灸治療について解説したいと思います。
鍼灸治療というと、鍼をたくさん刺して痛そう…をお感じの方も多いかもしれません。
また、実際に効果があるのかどうか疑問にお感じの方もいるかと思います。
そのような疑問に少しでもお答えできればと思います。

鍼灸

鍼灸治療の効果とは

東洋医学では「悪くするのも血液(気)、よくするのも血液(気)」という言葉があります。
まずは血流改善によってほとんどの症状が緩和します。

鍼灸治療では、鍼とお灸でツボを刺激し、血流を改善、身体の回復機能を引き出すことで、症状の改善を目指します。

鍼治療では、痛みのほとんど感じない鍼を刺してツボを刺激します。一方、お灸も鍼と同じように、ツボを刺激しますが、こちらは熱で刺激します。(やけどの心配はありませんのでご安心ください)

余談ですが、昔はヒルに悪い血(?血)吸わせ治療しました。
今でも東南アジアではやっているそうですが、現在は吸角カッピング治療(吸い玉療法とも。丸いガラス容器で悪い血を吸い出す治療法)が主流です。

鍼灸治療の使い方

鍼灸治療の使い方には、大きく分けて以下の2つの用途があります。

  1)痛みを少しでもとって今夜の試合に間に合わせたい
  2)病院でどこも悪くないといわれたが、何か体がおかしい

1)痛みを少しでもとって今夜の試合に間に合わせたい

今、「耐えきれないほど痛いので何とかしたい」「すぐに症状を何とかして間に合わせたい」など、今現在の痛みを緩和する即効性を期待した鍼灸の活用方法です。

これは、ゲートコントロールという神経細胞の特徴を使う事で痛みを緩和します。
人が刺激を受けた際に、その感覚が脊髄を通して脳に伝わります。
脊髄は基本的に1つの感覚しか伝えないため、複数の刺激が同時に発生すると、1つを優先して伝え、他はブロックします。
この原理を利用して、鍼でツボを刺激することで、痛みの感覚をブロックする…という作用です。

2)病院でどこも悪くないといわれたが、何か体がおかしい

実際には身体が痛いのに、病院で「どこも悪くない」と言われた…このように仰る方は、当院でもかなりお見受けします。

一般的に病院=西洋医学では原因がわからないと治療に進めません。
ですから、上記のように、「どこも悪くない」=原因を発見できなかった場合、治療を行うことができません。
明らかに痛みがあるのに、それ以上治療してもらえない…といったこともあります。

しかし、鍼灸をはじめとする東洋医学では、今の症状に合わせてこのツボを使うという3000年の経験値が存在します。

どの病院に行っても治っていると言われるがまだ痛みが続いている…そのような時は、鍼灸などの東洋医学の専門家に相談するのも良いかもしれません。

鍼灸の効果はどのくらいで現れる?持続時間は?

ぎっくり腰は、歩いて帰っていただいたり、翌日にはかなり改善します。

体質的改善の根治治療は、疾患によって時間のかかり方が違います。
例えば椎間板ヘルニアに於いての腰の痛みと足のしびれ。まず根治治療として免疫機能を高め、リンパ球が飛び出しているヘルニアを大食させ減少させていきます。
対処療法としてヘルニアにより緊張や炎症を起こしている筋や神経を緩める手技を施していきます。
このような神経症状を伴ったケースですと症状は先月より何々ができるようになったとか月単位で改善します。

どのような症状に効くの?

筋肉の痛みや痺れ、コリを解消します。また頭痛や目眩、アレルギー症状など、内科的症状への治療としても大変有効です。
女性の患者様には冷え性や生理痛、更年期障害などの緩和にお役立ていただいています。

鍼灸を不妊治療の目的で利用される方も多いです。低体温や、過度の精神的あるいは肉体ストレスから性周期も乱れたりしますので、鍼灸の守備範囲です。

また、最近は、顔のしわやたるみ、目の下のくまなどの改善など、美容目的の美容鍼もございます。

鍼灸は様々な症状に対応できますので、まずはお気軽にご相談ください。

身体に鍼を刺すのは痛くない?

皆さん初めて鍼灸治療をされる時は、お裁縫の針がチクッと指に刺さるシーンを想像をされています。
しかし、実際には、当院では、髪の毛より細い鍼を使用しますのでほとんど無痛で出血もありません。

また注射の針を連想される方も多いですが、注射針は先が、のこぎりのようにギザギザになっています。これは血管を引っかけて刺すためです。当然痛いですが、鍼灸の鍼は鋭利で皮膚も血管も余計な傷は作りません。つまり痛くないということです。

これまで「痛そう」と敬遠されていた方も、ぜひ一度、鍼灸治療にチャレンジしてみてください。

鍼治療後に身体がだるくなるけど大丈夫?

まれに、鍼灸治療後に、身体がだるくなる方がおります。
これは好転反応といって、治る過程で見られる現象で、とても大事な反応です。
さながら苦い薬は・・・というとこでしょうか。

現代人は、身体に溜まってしまった疲れを体の奥に隠して仕事をしています。
鍼灸は、その溜まってしまった疲れを表面に引き出して治します。
その時に、本来の疲れが出たり、極端に眠くなったりします。

また、気が付いていない風邪による不調は、熱をわざと出したりして治します。

ですから、鍼灸治療後に、身体がだるくなっても大丈夫ですのでご安心ください。

鍼治療をしているとビキッと響くけど?

東洋医学では、鍼のいわゆる響きは得気(とっき)と呼んでいます。
これは重要な治療の過程です。
鍼灸治療の効果が発揮されている証拠で、慣れている患者様はこの得気を好む方も多くおります。
ただ、初めての方には、とても気になる場合があります。
当院では、鍼灸治療が初めての方には軽めで施術するように心がけています。
気になる場合は、どうぞお気軽にご相談ください。

まとめ

このページでは、鍼灸治療について簡単に解説いたしました。
鍼灸治療は、「鍼やお灸でツボを刺激して血流改善、身体の回復機能を引き出す」「鍼は髪の毛よりも細く痛くない」「治療後に身体がだるくなるのは好転反応」です。

鍼灸は「痛そう」「熱そう」「怖い」と敬遠されている方も、身体本来の回復機能を呼び起こす昔ながらの治療法ですので、ぜひ、一度、チャレンジしてみてくださいね。